
辻村ともこ 自由民主党・明政クラブ 北海道行政視察報告について
- 狛江市議会議員 辻村ともこ

- 1 日前
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皆様、いつもご支援を頂きありがとうございます。
狛江市議会自由民主党・明政クラブ会派視察に北海道に行って参りました。想像以上に多くのことを学ぶことができ、実際に学んだことを、次の議会で会派より質疑をし、取り入れて参りたいと思います。ぜひ長文ですが、お読みください。
自由民主党・明政クラブ 北海道行政視察 辻村ともこ報告について
1.視察期間
2026年7月28日(火)~7月30日(木)
2.参加者
幹事長 谷田部かずゆき
副幹事長 小木哲郎
副幹事長補佐 太田久美子
石井功
栗山欽行
辻村ともこ
山田みちこ
3.視察先及び視察事項
(1)北海道小樽市
「歴史まちづくり計画」について
(2)北海道北広島市
「防災食育センター」について
(3)北海道南幌町
「議会マニフェスト」及び「議員としゃべり場」について
4.視察目的
今回の行政視察では、小樽市、北広島市、南幌町における先進的な取組について、行政・議会関係者から直接説明を受け、現地を視察しました。
単に先進事例を学ぶだけではなく、人口約8万2千人、面積6.39㎢というコンパクトな住宅都市である狛江市の特性と比較しながら、限られた財源や施設をいかに有効活用するか、市民サービスの向上につなげることができるかという視点で調査を行いました。
視察で得た知見を今後の政策提案及び議会活動に生かし、狛江市のさらなる発展につなげてまいります。
(1)小樽市「歴史まちづくり計画」について
■ 視察日時
7月28日(火)13時30分~15時
■ 小樽市の概要
人口:約10万3千人
面積:243.87㎢
小樽市は北海道西海岸の中核都市で、港湾、鉄道、商業の発展とともに形成された歴史的建造物や小樽運河など、多くの歴史文化資源を有しています。
■ 「小樽市歴史的風致維持向上計画と運河観光利用」について
小樽市では、かつての運河保存運動を契機として、歴史や文化を生かしたまちづくりを長年進めてきました。
一方、人口減少や歴史的建造物の老朽化、所有者の維持管理負担など、新たな課題も生じています。
そこで小樽市は、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」、いわゆる「歴史まちづくり法」に基づく「小樽市歴史的風致維持向上計画」を策定し、2025年7月30日、北海道で初めて国の認定を受けました。
計画期間は2025年度から2034年度までの10年間です。
国の認定を受けることで、歴史的建造物の保存・活用や歴史的市街地の整備等に国の支援制度を活用できることが大きな特徴です。
歴史的資源を単に「保存するもの」と捉えるのではなく、まちづくり、観光、地域経済、市民活動などと結び付けて次世代へ継承する仕組みとして構築されている点が大変参考になりました。
■ 狛江市との比較
小樽市が243.87㎢の市域を有するのに対し、狛江市はわずか6.39㎢で、全国でも2番目に面積が小さい市です。
しかし、狛江市にも、むいから民家園に保存されている江戸時代の古民家をはじめ、古墳群、玉川碑(万葉歌碑)、伊豆美神社の石造鳥居、多摩川五本松など、狛江の歴史を物語る資源がコンパクトな市域の中に数多く存在しています。
特に、むいから民家園には市指定文化財である旧荒井家住宅主屋と旧髙木家長屋門が移築・復元されており、兜塚古墳は東京都指定史跡となっています。
小樽市とは都市の規模も歴史的背景も異なりますが、「地域に残る歴史資源を点ではなく面として捉え、まちづくりに生かす」という考え方は、狛江市においても十分参考になるものです。
さらに、運河観光のあり方について、狛江市の多摩川の利活用"かわまちづくり"の中の、『たまりや復活』(ボート観光の復活)について、実際に運河の観光ボートに試乗し、どのようにしたら、狛江のボート観光の復活を盛り上げられるかを、会派全員で体感して参りました。
狛江市では、六号用水跡や万葉多摩川碑跡、玉翠園跡など、名称があるの変わらず、今のままでは多摩川からボートで見ても何が何だかわかりません。下記辻村ともこ的視点での提案事項を挙げます。
■ 小樽市視察を終えて―狛江市への提案
狛江市ではこれまでも文化財の保存、古墳公園の整備、むいから民家園の運営、文化財散策マップや古墳カードなど、歴史資源を生かした取組を行っています。
提案1.歴史的建造物の活用へ
今後は「保存」から「保存+活用」へという視点を明確にする必要があります。
古墳、古民家、万葉歌碑、多摩川、神社仏閣など、市内に点在する歴史文化資源を一つのストーリーとして結び、観光、教育、ウォーキング、地域イベント、商店街の活性化などと連携させることを提案します。
また、川から見た視点を大切に、歴史的な名称の復活をさせる必要があると考えます。
また、財政面においては限りがあります。そこで、小樽市の事例を参考に、国や東京都の補助制度を積極的に調査・活用し、狛江市の財政負担を抑えながら歴史文化資源を次世代へ残す仕組みづくりについて研究を進めるべきと考えます。
提案2 多摩川ボート復活と船頭に元気が良く、快活でかつエンターテイメント性を持たせる必要性
小樽市では、若い船頭がマイクを使い、周囲の歴史的建造物について説明をしていくのですが、船頭の紹介の仕方にも工夫がなされ、歴史的知見と現在の状況を織り交ぜ、話術に勢いがあり、ディズニーランドのジャングルクルーズとは言いませんが、乗船客を楽しませる工夫がされていました。記憶にも残る大変考えられた演出でした。これは狛江市でも取り入れると良いと思いました。会派にてしっかりと進めて参ります。
(2)北広島市「防災食育センター」について
■ 視察日時
7月29日(水)10時~11時10分
■ 北広島市の概要
人口:約5万6千人
世帯数:約2万9千世帯
面積:119.05㎢
■ 北広島市「防災食育センター」
北広島市防災食育センターは、平常時の「学校給食・食育」と、災害時の「応急給食・備蓄・物資受入れ」を一体化した複合型施設です。
施設は2024年6月に竣工。
延床面積は3,798㎡、鉄骨造2階建ての耐震構造で、建設費は約32億4,200万円です。
防衛省の「民生安定助成事業」を活用して整備されています。
平常時には、市内小学校8校に約3,000食の学校給食を提供しています。
一方、災害発生時には、市内34カ所の避難所、約8,000人を対象として応急給食を行う能力を備えています。
特に注目したのが、
● 1時間当たり4,800個のおにぎりを製造できる設備
● 約8,000人分を想定した食料備蓄
● 学校給食と災害備蓄を循環させるローリングストック方式
● 非常用自家発電設備と3日分の燃料備蓄
● 支援物資の受入れにも活用できるヘリポート
などです。
「普段使っている施設が、そのまま災害対応拠点になる」という辻村ともこが狛江市で最初に議会提案したフェーズフリーの考え方が徹底されていました。
■ 狛江市との比較
狛江市は人口約8万2千人、面積6.39㎢で、市立小学校6校、市立中学校4校があります。
2025年5月現在、市立小学校の児童数は3,931人、中学校の生徒数は1,424人、合わせて約5,350人です。
北広島市の防災食育センターが平時に約3,000食を調理しながら、災害時には約8,000人への応急給食に転換できることを考えると、狛江市にとっても大変示唆に富む取組です。
狛江市は市域が狭く人口密度が非常に高いという特徴があります。
大規模災害時には限られた空間の中で、多数の避難者に対する食料供給、物資集積、配送を迅速に行わなければなりません。
そのため、「給食」と「防災」を別々に考えるのではなく、平常時の公共施設を災害時に最大限活用するという発想が重要です。
■ 北広島市視察を終えて―狛江市への提案
北広島市の最大の特徴は、単に新しい給食センターを建設したことではありません。
平時の行政サービスへの投資を、そのまま災害対応力の向上につなげていることにあります。
狛江市においても、今後の学校給食施設や公共施設の更新・改修を検討する際には、
「平時は市民サービス、災害時は防災拠点」
というフェーズフリーの考え方を、施設整備の基本的な視点の一つに位置付けることを提案します。
また、給食食材と災害備蓄を連動させたローリングストック、停電時にも調理・配送を継続できる非常用電源、災害時の炊き出し能力などについて、狛江市の現在の能力を改めて数値化し、必要量との差を検証することも重要です。
さらに、北広島市が国の制度を活用して大規模な施設整備を実現したように、狛江市においても国・東京都等の補助制度を最大限活用し、市の一般財源負担を抑える視点を一層強化すべきと考えます。
(3)■ 南幌町「議員のすすめ~町議会次世代育成研修~」について
■ 視察日時
7月30日(木)10時~11時30分
■ 南幌町の概要
人口:約8,200人
世帯数:約3,900世帯
面積:81.36㎢
■ 南幌町「議員のすすめ~町議会次世代育成研修~」
南幌町議会では、全国の地方議会で課題となっている議員のなり手不足の解消に向けた「議員のすすめ~町議会次世代育成研修~」について視察しました。
人口減少や高齢化が進む中、地方議会では議員のなり手不足が深刻な課題となっています。特に町村議会では、議員定数に立候補者数が達せず、欠員が生じたまま無投票となる事例も発生しています。
こうした中、南幌町議会では、将来の町議会を担う人材を地域の中から育てるため、全3回の連続講座「議員のすすめ~町議会次世代育成研修~」を開催しています。
■ 「議員のすすめ」の取組
この研修の大きな特徴は、議員のなり手不足という課題に対し、単に立候補者が現れるのを待つのではなく、議会自らが町民に働きかけ、次世代の担い手を育てようとしていることです。
現職の町議会議員が講師を務め、町議会の仕組みや議員の役割、日常の議員活動などについて町民に直接伝えます。
地方議員という仕事は、市民・町民から見れば、実際にどのような活動をしているのか分かりにくい面があります。
そこで、現職議員が自らの経験を伝え、議員の仕事や地方自治について知ってもらうことで、政治を特別なものではなく、自分たちの暮らしに直結する身近なものとして感じてもらうことを目指しています。
さらに、講座を通じて地方政治への関心を高め、将来的に「自分も地域のために議員として活動してみたい」と考える人材を育てることにつなげています。
■ 狛江市との比較
南幌町は人口約8,200人、一方、狛江市は人口約8万2千人で、人口規模にはおよそ10倍の違いがあります。
自治体の規模や地域性は異なりますが、将来の地方議会を誰が担っていくのかという問題は、町村だけの課題ではありません。
狛江市においても、今後、議員の世代交代や多様な人材の政治参加をどのように促していくかは、地方自治を持続させる上で重要なテーマです。
特に、若い世代や子育て世代、会社員など、これまで地方議会との接点が少なかった市民に、「市議会議員は実際にどのような仕事をしているのか」「市民の声をどのように政策につなげているのか」を知ってもらう機会を増やすことが重要です。
人口規模が大きく異なるからこそ、南幌町の制度をそのまま取り入れるのではなく、狛江市に適した方法を検討する必要があります。
■ 視察を終えて ― 狛江市への提案
今回の視察で特に印象に残ったのは、「議員のなり手不足」を議会自身の課題として捉え、次の担い手を自ら育てようとしている姿勢です。
地方議会には、行政をチェックし、市民の声を政策につなげるだけでなく、その役割を次の世代へ伝えていく責任もあります。
狛江市においても、将来を見据え、若い世代をはじめ幅広い市民が地方政治や市議会議員の仕事を知る機会を、さらに充実させていくことを提案します。
例えば、現職議員が議員活動や政策形成の過程を分かりやすく伝える機会や、市民が地方議員の仕事について直接質問できる場など、政治参加への最初の一歩となる仕組みについて研究する価値があります。
議員のなり手不足への対策は、単に「立候補者を増やす」ことだけが目的ではありません。
地域の課題を自分事として考え、市政に関心を持ち、将来その担い手となる人材を育てることこそが重要です。
南幌町の「議員のすすめ」は、次世代の地方自治を誰が担うのかを、議会自らが考え、行動に移した取組として、狛江市にとっても大変参考となる視察でした。
5.全ての行政視察を終えて
今回の北海道行政視察では、小樽市、北広島市、南幌町という、人口規模も地域特性も異なる3自治体を訪問しました。
3つの視察先に共通していたのは、単に新しい事業や施設をつくるのではなく、地域がすでに持っている資源や既存の行政サービスを最大限に生かし、新たな価値につなげていることでした。
小樽市からは、歴史文化資源を「保存」するだけではなく、まちづくりの資源として活用する視点やかわまちづくりのボート観光の復活に資する視点は勉強になりました。
北広島市からは、学校給食という日常の行政サービスを災害時の食料供給拠点へ転換する「フェーズフリー」の視点は、私の提案の通り、狛江市でも給食センターの防災入れ、活用はすぐにでも取りられる提案だと考えます。
南幌町では、議会活動そのものを市民に分かりやすく示し、市民との対話を政策、議員の成り手形成につなげる視点を学びました。
人口約8万2千人が6.39㎢というコンパクトな市域に暮らす狛江市だからこそ、限られた土地、施設、財源、人材を「一つの目的だけに使うのではなく、複数の政策効果につなげる」発想が重要です。
自由民主党・明政クラブとして、今回の行政視察を単なる視察で終わらせることなく、必要なことを取り入れて参ります。
①歴史・文化資源を生かしたまちづくり
②公共施設のフェーズフリー化と防災力の強化
③国・東京都の補助制度を活用した財政負担の軽減
④南幌町の「議員のすすめ」は、次世代の地方自治を誰が担うのかを、議会自らが考え、行動に移した取組
「視察で学ぶ」から「狛江市で実行する」へ。
今後も市民の皆様の暮らしの向上につながる政策を、具体的に提案してまいります。
最後に、行政視察の手配をした狛江市議会事務局の皆様、そして各地方自治体の事務局の皆様に心からの感謝を申し上げます。
〜圧倒的な実行力!全力投球しています!〜
自由民主党・明政クラブ
4期目
辻村ともこ

